古代出雲のパルテノンとも表現される弥生時代の遺跡『田和山遺跡』が目前にそびえていました。田和山は松江市南郊の丘。調査によると、3重の壕で囲まれた丘の上には柵囲いされた神殿があり、望楼が建てられていたということです。たしかに、頂上に立つと360度のパノラマが広がり、神殿を建てるのには最適地だったことがわかります。ほぼ真東(太陽の昇る方向)には大山勇姿を見ることができます。
聖なる丘・田和山は弥生時代から滅びることはなく現在まで聖域とされたようです。古墳時代には古墳が造られ、そしてその後、神社が建てられ、今も遥拝されているということ。これは、丘のむこうに昇る太陽が素晴しいからでしょうか・・・。
ここは、松江市立病院の新築予定地で、一時は取り壊される運命にありましたが、出雲の古代を考えるうえで非常に重要な遺跡として脚光をあび、保存運動の成果もあり保存されることになりました。 現在では、隣接地にリゾートホテルのようなお洒落な市立病院も完成し、松江を代表する象徴的なエリアにもなっています。(I) |