梅雨末期の雨降る朝。雲に中に水墨画のような大山の風景がありました。 本来、この季節は色が溢れる風景が一般的で見慣れているせいか、色のない靄った・・・幻想的でもある風景が、やたら新鮮に感じました。
古(いにしえ)より日本人は四季折々に変化する美しい自然の情趣を表現する言葉を育んできましたが、同時にその風景を水墨画で描きました。カラーでは表現できない日本人の心のなかの風景である心象風景、イメージの風景を描写したのでしょう。 水墨画のような大山・・・と表現しましたが、実は古くから大山はかっこうの水墨画(山水画)の題材となったようで、「大山の水墨画」は多く実在しています。 水墨画は中国・唐代におきた画法ということですが、日本にも鎌倉時代以降伝わり、現在に至るまで多く描かれています。 大山もきっと鎌倉時代から描かれていたことでしょうね。(I) |