山里に春をつげるカタクリの花が花回廊の森の中に咲いていました。1万株あるということですが、一気に咲き出すことはないようでポツリポツリといった自然な咲き方をしていました。派手さのないその色合いは楚々とした感じでした。 高さ15cmぐらいの花茎の先に、紅紫色の花が1個、横向きから下向きに咲いており、6枚の花被片は後ろに強くそりかえり、おしべとめしべがつきでて、カタクリ独特の花形となっていました。 カタクリと聞いて、私たちがまず思い浮かべるものは片栗粉でしょう。カタクリはユリ科に属し、根はりん茎となり良質のでんぷんがとれます。現在の片栗粉はジャガイモのでんぷんで作られていますが、昔はその名の通りこのカタクリの根が使われていたようです。(I) |