美保関灯台付近から見た海越しの大山。雲がかかり、ちょっと神秘的な感じに。 昔から、多くの文人墨客が美保関に訪れ、この風景に感動し、紀行文などで紹介しましたが、当時も筆をすすめさせるほどの迫力のある景色だったのでしょう。
明治時代に活躍した小説家・田山花袋もこの地を訪れ、「山水正記」のなかで、大山のこの風景を絶賛しました。その一文を紹介します。 『大山は日本でも屈指の名山である。単に中国の名山でなく、日本の持った多くの名山の十指の中に数へられるものの一つである。富士、鳥海、浅間、温泉(うんぜん)、かう数えて次に指を折るのが此山である。 富士がその背景に多くの複雑したものを持ったと同じやうに、この山もまた彼方此方から仰望の的となるやうなところにその位置を置いた。中でも、海から放つた眺望が一番すぐれてゐるのを私は見た』
海越しの大山を見に美保関まで出かけてみませんか。米子市内中心部から車で50分程度です。(I) |